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Microsoft Power BI 自習書シリーズ (HTML 版)
「Power BI を試しみよう 改訂第2版」

松本美穂と松本崇博が執筆した Power BI 自習書シリーズの「Power BI を試しみよう」(改訂第2版)の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。なお、記載している内容は、2017年 3月に提供されていた powerbi.com のサービスおよび Power BI Desktop をもとにしています。[2018年12月29日]

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3.9 行レベル セキュリティ(ユーザーごとに参照データを制限)

Power BI には、ユーザーごとに参照できるデータを制限できる「行レベル セキュリティ」機能もあります(Power BI Pro でのみ利用可能)。

◆ 行レベル セキュリティの設定方法

これも試してみましょう。行レベル セキュリティを設定するには、「ロール」を利用します。具体的には次のように操作します。

1.まず、ロールを作成するために、[モデリング]タブを開いて、[ロールの管理]をクリックします。

00207

2.ロールの管理]ダイアログが表示されたら、[作成]ボタンをクリックします。

00208

Role1」など、任意のロール名を入力します。

3.次に、[テーブル]セクションで、行レベル セキュリティを設定したいテーブルを選択します。ここでは、[商品区分]テーブルを例に説明するので、[商品区分]テーブルを選択します。

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商品区分]テーブルを選択したら、[...]ボタンをクリックして、[フィルターの追加]をクリックします。列の一覧が表示されるので、[区分名]を選択します。

4.テーブル フィルターの DAX 式]には、「[区分名] = ""」と表示されるので、「」の部分を「飲料」に変更して、飲料区分のみを参照できるように設定します。

00210

式を変更後、[保存]ボタンをクリックします。

これでロールの作成と、そのロールに対するセキュリティ設定が完了です(Role1 飲料区分のみが参照できるように設定)。ロールに含めるメンバーなどは、別途行うので、これについては後述します。

5.次に、ロールの効果を試すために、[ロールとして表示]ボタンをクリックします。

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ロールとして表示]ダイアログが表示されたら、作成したロール「Role1」を選択して、[OK]ボタンをクリックします。

00212

このように、「飲料」区分のみが表示されるようになって、Role1 としての表示をシミュレートできていることを確認できます。

6.次に、[表示の停止]ボタンをクリックして、もとの状態に戻します。

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7.次に、[ホーム]タブを開いて、[発行]ボタンをクリックして、Power BI サイトにレポートを発行します。

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◆ ロールへのメンバーの追加

ロールにメンバーを追加するには、レポートを発行した Power BI サイト上で行います。

1.まずは、Power BI サイトで「≡」ボタンをクリックして、ナビゲーション ウィンドウを表示します。

ナビゲーション ウィンドウでは、次のようにレポートのデータセットの隣に表示される[・・・]ボタンをクリックして、[セキュリティ]をクリックします。

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2.これにより、ロールの一覧が表示されるので、前の手順で作成したロール(Role1)を選択して、ロールに追加したいメンバーのメールアドレスを入力します。

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メールアドレスを入力したら、[追加]ボタンをクリックします。

その後、[保存]ボタンをクリックすれば、メンバーの追加が完了です。これで、ロールに設定した行レベル セキュリティがメンバーに対して有効になります。

このように Power BI でも行レベル セキュリティを利用することができます。

なお、執筆時点での Power BI Desktop では、DirectQuery での行レベル セキュリティをきちんと動作させるためには、「DirectQuery の双方向クロス フィルタリングを有効にします」オプションをチェックしておく必要があります。これは、次のように Power BI Desktop で[ファイル]メニューの[オプションと設定]→[オプション]から、[プレビュー機能]ページを開いて設定できます。

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