Microsoft Power BI 自習書シリーズ （HTML 版）
「Power BI を試しみよう 改訂第2版」

4.6　おわりに

最後まで試された皆さん、いかがでしたでしょうか？ Power BI を利用することで、プログラムを記述することなく、多彩なレポートを簡単に作成できることを確認できたのではないでしょうか。また、今までは、ETL（Extract／Transform／Load）ツールで行っていたようなデータ変換／データ加工（クレンジング処理）であっても、Power BI Desktop を利用すれば、GUI 操作だけで簡単に出来てしまうことも確認できたのではないでしょうか。

Power BI チームでは、ETL のことを、「Every Time Late」と表現して（*注１）、「ETL 処理によって、毎回、無駄な時間を費やしていませんか？」と投げかけています。Power BI Desktop ツールを利用すれば、今までに ETL 処理に費やしていた労力を削減することができるのです。また、Power Query M Formula Language（M 言語）や DAX 式を利用すれば、より高度なデータ取得やデータ加工、実践的な計算列／メジャーの作成を行うこともできます。単なる GUI 操作だけでなく、プログラムを記述して、自動化／カスタマイズを行える仕組みになっていることも、私たちが Power BI を気に入っているところの１つです。

Power BI は、本ドキュメントを執筆している間にも、どんどん進化をして、何度も画面ショットを取り直す、文章を追加する、といった作業が発生しました（それぐらいのスピードで、未サポートのものが、どんどんサポートされていく、という驚異的な進化を遂げています）。もし、現状に足りない機能がある場合には、どんどんフィードバックを挙げていくことで、それが反映されていく可能性が高いので、フィードバックを挙げていくことをお勧めします（私たちも積極的にフィードバックします！）。

*注1： ETL（Every Time Late）のソース10 Ways You Know You’re a Business Analyst（Power BI チームの Blog より）
http://blogs.msdn.com/b/powerbi/archive/2015/08/06/10-ways-you-know-you-re-a-business-analyst.aspx