Microsoft Power BI 自習書シリーズ （HTML 版）
「Power BI を試しみよう 改訂第2版」

3.11　データ更新のスケジュールの設定

Power BI サイト上に配置したデータセットは、定期的なデータ更新をスケジュールすることができます。DirectQuery を設定したレポートの場合は、毎回最新のデータをデータ ソースから取得しているので、データ更新は必要ありませんが、［インポート］でデータを取得（Power BI ファイル内にデータの複製を保持）している場合には、最新のデータに表示するためには、データ更新が必要になります。これは、次のような状況です（SQL Server の場合の例）。

DirectQuery では、データ更新は必要ありませんが、インポートの場合は、インポートした時点でのデータになるため、最新のデータを取得するには、定期的なデータ更新が必要になります。

SQL Server を利用している場合は、DirectQuery およびデータ更新には、有償版の Power BI Pro で利用できる「オンプレミス ゲートウェイ」（3.5 で説明）を介すことで、オンプレミス側の SQL Server のデータを取得することができます。

◆ データ更新のスケジュールを設定（SQL Server の場合）

それでは、これも試してみましょう。ここでは、オンプレミスの SQL Server に対して、［インポート］でデータを取得している場合のレポート／データセットを例に説明します。

1．まずは、オンプレミス ゲートウェイでデータ ソースを設定します（3.5 の DirectQuery のところで設定した方法と同様です）。

2．次に、ナビゲーション ウィンドウで、［データセット］セクションのデータセット名（画面は PowerBI_テスト_Import）の［･･･］ボタンをクリックして、［更新のスケジュール設定］をクリックします。

3．［設定］ページが表示されたら、［ゲートウェイ接続］セクションで［data gateway を使用する］をチェックして、［適用］ボタンをクリックします。

これで、データ更新にオンプレミス ゲートウェイ（Power BI Pro の機能）を利用できるようになります。

4．次に、［スケジュールされている更新］セクションを展開して、［データを最新の状態に保つ］を［オン］に設定します。

［更新の頻度］は、「毎日」または「毎週」から選択して、［タイムゾーン］は、日本の場合は「UTC +09:00 大阪、札幌、東京」に設定、［時刻］では、［別の時刻を追加］をクリックします。

［時刻］には、午前 10:00 に設定したい場合は［10］［00］［AM］のように設定します。別の時刻を追加したい場合には、もう一度［別の時刻を追加］をクリックします（Power BI Pro では、執筆時点では最大 8個の時刻を追加できます）。

［更新が失敗したらメールで通知する］は、チェックを付けておけば、更新が失敗した場合に、それをメールで受け取ることができます。

時刻を追加後、［適用］ボタンをクリックすれば、更新のスケジュール設定が完了です。

5．データ更新が成功したかどうかは、次のように［更新履歴］をクリックすれば確認することができます。

◆ データ更新の詳細

オンプレミスの SQL Server を利用している場合には、オンプレミス ゲートウェイが必要になるので、Power BI Pro が必要になりますが、無償版の Power BI でも、データ ソースによってはデータ更新をスケジュールできるものがあります（更新の頻度は、Power BI Pro では 1日に 8個の時刻を追加できますが、無償版の場合は 1日に 1回のみという制限があります）。

データ更新の詳細については、以下のドキュメントがお勧めになります（2016年11月18日以降に Web.Page でデータを取得している場合は、ゲートウェイが必要になるなどの記載があります）。

Power BI でのデータの更新
http://powerbi.microsoft.com/ja-jp/documentation/powerbi-refresh-data/