松本美穂と松本崇博が執筆した完全オリジナル SQL Server 2012 自習書シリーズの「No.19 データ パーティション入門」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2013年12月29日]
1. 稼動テーブルとまったく同じ範囲のパーティション関数とパーティション構成を作成し、アーカイブ テーブルへ適用します(SWTICH 操作は、同じファイル グループ内でのみ有効になるので、これを行っておく必要があります)。
パーティションの移動には ALTER TABLE .. SWITCH ステートメントを利用します。構文は、次のとおりです。
1.稼働テーブル用のパーティション関数「pFunc1」と同じ範囲(3つの境界値)のアーカイブ用の「pFunc1Arch」を作成し、パーティション構成についても、「pScheme1」と同じように「pScheme1Arch」を作成します。
1.次に、前の手順で作成したパーティション構成「pScheme1Arch」を指定して、アーカイブ テーブルを「t1Arch」という名前で作成します。
1.次に、稼働テーブルへ作成しているパーティション インデックスと同じパーティション インデックスをアーカイブ テーブルに対しても作成します。
1.稼働テーブル側でデータ圧縮を設定している場合は、アーカイブ側のパーティションに対しても、同じようにデータ圧縮を設定しておく必要があります。Step 3.3 では、パーティション番号「1」に対してデータ圧縮(行圧縮)を設定していたので、同じように設定します。
1.次に、稼動テーブル用の新しいパーティション(2013年のデータ格納用)のために、新しいファイル グループを「fg5」という名前で追加します。これは、ALTER DATABASE ステートメントを次のように実行します。
1.前の手順で追加したファイル グループをパーティションとして使用するには、パーティション構成(pScheme1 と pScheme1Arch)を変更します。これは、ALTER PARTITION SCHEME ステートメントで NEXT USED を利用します。
このように NEXT USED を利用すると、パーティションが "次に" 使用するファイル グループを指定することができます。
新しいファイル グループは、のちのアーカイブ テーブルへの移動用としても利用するので、アーカイブ側のパーティション構成についても同様に変更しておく必要があります。
1.次に、新しいパーティション(2013年のデータ格納用)を作成するために、パーティション関数へ境界を追加します。境界を追加するには、ALTER PARTITION FUNCTION ステートメントで、SPLIT RANGE を利用します。
このように SPLIT RANGE を利用すると、パーティション関数の範囲を分割できるようになります。'2013/01/01' という境界値を指定することで、パーティションは、次の構成(5つのパーティション)へ変わります。
1.SPLIT によってパーティションが分割されたことを確認するには、次のように partition_functions と partition_range_values カタログ ビューを JOIN します。
パーティション関数の名前と境界値を取得できたことを確認できます。
1.パーティション番号とファイル グループの対応を確認するには、partition_schemes とdata_spaces、destination_data_spaces の 3つのカタログ ビューを JOIN して、次のように記述します。
1.次に、パーティション分割したパーティション4(2012年用)とパーティション5(2013年用)へデータを追加して、パーティションが正しく設定されたことを確認してみましょう。
2012年のデータがパーティション4 へ、2013年のデータがパーティション5 へ格納されれ、新しいパーティションが正しく動作していることを確認できます。
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