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Microsoft SQL Server 2016 自習書シリーズ (HTML 版)
「No.3 Reporting Services の新機能」

松本美穂と松本崇博が執筆した SQL Server 2016 自習書シリーズの「No.3 Reporting Services の新機能」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。 なお、記載している内容は、2016年 9月時点での情報になります。[2018年12月29日]

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4.2 スコアカード グリッドと円グラフによる売上データの表示

まずは、スコアカード グリッド円グラフを利用して、売上データを表示するレポートを作成します。

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共有データセットには、前の手順で作成した「ds_受注クエリ」を利用して、商品区分ごとの受注金額と売上数量をスコアカード グリッドで表示して、選択した区分内の商品の売上を 円グラフ(円グラフ)で表示するようにします。

◆ レポートの新規作成、共有データセットの読み込み ~ds_受注クエリの利用~

1.まずは、モバイル レポート パブリッシャーで新しいレポートを作成するために、画面上部の一番左にある[新しいモバイル レポート]をクリックします。

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2.次に、[データ]ボタンをクリックして、[データ]ページを開き、[データの追加]ボタンをクリックします。

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3.データの追加]ページが表示されたら、[レポート サーバー]をクリックします。

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4.次に、[サーバーからデータを追加]ページが表示されるので、データセットが格納されているレポート サーバーをクリックします。

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5.続いて、レポート サーバー上の共有データセットが一覧表示されるので、前の Step で利用した「ds_受注クエリ」をクリックします。

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これで共有データセットからデータが読み込まれ、読み込まれたデータは、次のように表示されます(このクエリは、NorthwindJ データベース内の 5つのテーブルを JOIN して商品の売上データを取得しているものです)。

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◆ スコアカード グリッドで商品区分ごとの売上金額/売上数量を表示

次に、「スコアカード グリッド」パーツを利用して、商品区分ごとの売上金額売上数量を表示してみましょう。

1.まずは、[レイアウト]ボタンをクリックして、レイアウト ページを開き、[ナビゲーター]カテゴリの[スコアカード グリッド]パーツをグリッド上にドラッグ&ドロップして配置します(縦は 5グリッド全部、横は 3グリッド分ぐらいに広げます)。

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前の Step では、スコアカード グリッドの右隣にある選択一覧パーツを利用して、商品区分を表示して、データの絞り込みのためのスライサーとして利用しましたが、スコアカード グリッドは、選択一覧と同じようにスライサーとして動作することに加えて、追加の情報(売上金額や売上数量)を表示できる便利なパーツです(選択一覧の高機能版です)。

2.次に、スコアカード グリッドに対して、商品区分を割り当てるために、次のように[データ]ボタンをクリックして、[データ]ページを開きます。

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3.データのプロパティ]セクションの[キー]と[ラベル]、[データ キー]で「ds_受注クエリ」データセットの「区分名」列を設定することで、スコアカード グリッド商品区分名を表示して(ラベル)、内部的なデータの絞り込みで利用する値(キー)、内部的なデータの JOIN キーで利用する値(データ キー)も商品区分名にすることができます。前の Step の選択一覧では、ラベルとキーのみを設定しましたが、スコアカード グリッドでは、他のテーブルのデータを取り込んで、そのテーブルのデータと連動する機能があるので、データ キーを設定して、JOIN キーを設定できるようになっています。

4.続いて、[選択時にこれらのデータセットをフィルターにかける]セクションで、「SimulatedTable」へのチェックを外して、「ds_受注クエリ」データセットの「区分名」列を設定します。このように設定することで、選択一覧と同様、スコアカード グリッドをスライサーとして利用できるようになります(モバイル レポート内の他のパーツが、スコアカード グリッドの「区分名」を選択した場合に、連動してデータを絞り込めるようになります)。

5.続いて、[スコアカード列]セクションで、次のように[値の追加]をクリックします。この機能が選択一覧スコアカード グリッドの大きな違いで、選択一覧では、商品区分名しか表示できなかったのに対して、スコアカード グリッドでは、追加の値(や後述のインジケーター)を表示することができます。

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値の追加]をクリックすると、テキスト ボックスが表示されるので、[受注金額]と入力して、隣のドロップダウン リストから[受注金額]列を選択します。これで、スコアカード グリッドに商品区分ごとの受注金額の合計を表示できるようになります。

6.次に、もう一度[値の追加]をクリックして、売上数量も表示できるようにします。

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テキスト ボックスには[数量]と入力して、隣のドロップダウン リストからは[数量]列を選択します。これで、商品区分ごとの売上数量の合計を表示できるようになります。

設定後は、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

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スコアカード グリッド商品区分名飲料調味料乳製品など)が表示されて、それぞれの受注金額の合計飲料なら 4.95M調味料なら 4.34M など)と売上数量の合計飲料なら21.5K調味料なら 11.0K など)も表示されていることを確認します。

このように、スコアカード グリッドは、追加の情報を表示できる非常に便利なパーツです。

7.動作の確認後は、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

 

◆ すべてを非表示にする

スコアカード グリッドでは、選択一覧と同じようにすべてを非表示にすることができます。

1.すべてを非表示にするには、[レイアウト]ボタンでレイアウト ページを開いて、スコアカード グリッド パーツ(スコアカード グリッド 1)を選択し、[すべて選択を許可]を「オフ」に設定します。

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2.設定後、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

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すべてが表示されなくなることを確認できます。

3.動作を確認したら、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

 

◆ 円グラフ(円グラフ)の利用

次に、レポートに 円グラフ(円グラフ)を追加して、商品ごとの売上データを表示するようにしてみましょう。

1.まずは、[レイアウト]ボタンをクリックして、レイアウト ページを開きます。

2.円グラフを追加するには、次のように[グラフ]カテゴリ内の[円グラフ]をドラッグ&ドロップして配置します。大きさは、残りのグリッドを全部埋めるように、縦 5グリッド横 7グリッド分広げます。

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配置後は、[データ構造]を[行ごと]に変更します。

3.次に、円グラフ商品ごとの売上データを表示するようにするために、[データ]ボタンをクリックして、[データ]ページを開きます。

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データのプロパティ]セクションの[系列名フィールド]で「ds_受注クエリ」データセットの「商品名」列、[主要な系列]で「受注金額」列を選択します。これで、商品ごとの受注金額を表示できるようになります。なお、もしこのページで[系列名フィールド]が表示されない場合には、前の手順で[行ごと]に設定し忘れているので、[行ごと]に変更してから、もう一度このページを開いてみてください。

また、「商品名」列の隣の[オプション]ボタンをクリックして、[次に基づいてフィルター]で「スコアカード グリッド 1」をチェックします。これで 円グラフスコアカード グリッドと連動させられるようになります(スコアカード グリッドで選択した商品区分でデータを絞り込んで、区分内の商品データのみを表示できるようになります)。

4.設定後、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

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スコアカード グリッド円グラフが連動して、スコアカード グリッドで選択した商品区分内の商品のみが円グラフで表示されることを確認できます。ただ、円グラフだとどの商品の売上データなのかが分かりづらいので、凡例を追加します。

5.凡例を追加するために、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

6.レイアウト]ボタンをクリックして、レイアウト ページを開きます。

7.レイアウト ページでは、円グラフ円グラフ 1)を選択して、[凡例の表示]を「オン」に設定します。

00203

これで凡例が表示されるようになります。

8.設定後、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

00204

凡例が追加されて、どの商品のデータなのかが分かりやすくなったと思います。

円グラフでは、長押しをすることで、次のように売上比率を確認することもできます。

00205

9.動作を確認したら、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

 

◆ 円グラフのカスタマイズ

次に、円グラフの表示方法をカスタマイズしてみましょう。カラー パレットの変更や、タイトルの変更、数値書式、データ ラベルや凡例の表示方法の変更などを試してみましょう。

1.まずは、[レイアウト]ボタンをクリックして、レイアウト ページを開きます。

2.レイアウト ページでは、カラー パレットで任意の色を選択します(画面はを選択)。

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カラー パレットを変更することで、円グラフの色合いも変わったことを確認できます。

3.次に、円グラフ円グラフ 1)を選択して、[タイトル]を「商品ごとの売上金額」に変更します。

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これで円グラフのタイトルを変更することができます。

4.次に、円グラフの[数値書式]を「一般」に変更します。この値は、既定では「通貨の短縮記号」が設定されていて、短縮記号既定の通貨(日本語環境なら \ マーク付き)形式で表示されるので、29.8M など M(Million:百万)や K(Kilo:千)が付いて表示されますが、一般に設定することで、データを省略せずにそのまま表示できるようになります。

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29.8M という省略系ではなく、「29,821,530」に表示が変わったことを確認できます。

5.数値書式は、データ ラベルに表示される値にも影響があるので、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示し、これを確認してみましょう。

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6.確認後、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

7.次に、データ ラベルに表示される値を売上金額ではなく、売上比率に変更して、凡例には売上金額を表示するように変更してみます。これを行うには、次のように 円グラフを選択して、[値表示モード]を「グラフ上の比率、凡例上の値」に変更します。

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8.設定後、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

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データ ラベルには売上比率が表示されて、凡例には売上金額が表示されていることを確認できます。

このように、データ ラベルに表示される値を変更するには、[値表示モード]や「数値書式」を変更するようにします。

9.確認後、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

 

Note: 円グラフの表示方法を変更する
円グラフは、[系列の視覚化]を変更することで、次のように円グラフの種類を変更することができます。
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系列の視覚化]は、既定では「合計付きドーナツ」ですが、「」と「ドーナツ」(合計なしのドーナッツ)に変更することができます。

 

◆ スマホ(電話)用レイアウトの作成

次に、スマホ(電話)用のレイアウトを追加してみましょう。

1.まずは、[レイアウト]ボタンをクリックして、レイアウト ページを開きます。

2.レイアウト ページでは、レイアウト アイコンをクリックして、[電話]を選択します。

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3.次に、スコアカード グリッドと円グラフをグリッド上に適当に配置します。

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4.パーツの配置後は、[プレビュー]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを表示します。

5.プレビューが表示されたら、スコアカード グリッド をクリックして任意の区分名を選択します。

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このように、スコアカード グリッドを小さく配置している場合は、選択一覧と同じような動作(区分ごとの売上金額や売上数量が表示されないで、区分名のみが表示される)になります。

6.次に、円グラフの上部の空白(タイトルの隣のスペース)をクリックして、円グラフを画面いっぱいに拡大してみます。

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凡例に金額を表示していると、電話レイアウトでは凡例が大きくなってしまい、ドーナッツ グラフが見づらくなってしまいますが、長押しをしなくても金額や比率を確認できるのは便利です。

7.動作を確認したら、[]ボタンをクリックして、レポートのプレビューを終了します。

8.次に、円グラフ縦 2グリッド分しか利用しないように小さくして下に移動し、スコアカード グリッド縦 4グリッド分使うように大きくしてみます。

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このように スコアカード グリッドを大きくすれば、電話レイアウトでも、スコアカード グリッドとして表示することができます。

◆ レポート サーバーへの保存

次に、作成したモバイル レポートをレポート サーバーに保存しておきましょう。

1.モバイル レポートを保存するには、次のように[モバイル レポートの保存](モバイル レポートの保存)アイコンをクリックします。

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2.名前を付けてモバイル レポートを保存]ページが表示されたら、[サーバーに保存]をクリックします。

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3.次に、[新しいレポート名]に「商品売上レポート2」など任意のレポート名を入力して、[保存]ボタンをクリックします。

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4.以上で、レポート サーバーへの保存が完了です。

レポート サーバーに保存したレポートは、レポート マネジャーhttp://レポート サーバー名/Reports)で次のように確認することができます。

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