SQL Server 2012 自習書 「No.18 セキュリティ」（HTML 版）

6.3　監査が有効かどうかを確認するポリシーの作成

◆ 監査が有効かどうかを確認するポリシーの作成

次に、Step 4 で作成した監査（Audit）が有効になっているかどうかを確認するポリシーを作成してみましょう。これを行うには、「Audit」ファセットを利用します。それでは、これを試してみましょう。

1．まずは、Audit ファセットをもとに条件を作成します。条件を作成するには、次のように［条件］フォルダーを右クリックして［新しい条件］をクリックします。

［名前］へ任意の名前（AuditCheck など）と入力して、［ファセット］で「Audit」ファセットを選択し、［式］の［フィールド］一覧から「@Enabled」を選択し、［値］で「True」を選択し、［OK］をクリックします。これにより、監査が有効（True）になっているかどうかを確認するための条件を作成できます。

2．次に、作成した条件をもとにポリシーを作成します。ポリシーを作成するには、次のように［ポリシー］フォルダーを右クリックして［新しいポリシー］をクリックします。

［名前］へ任意の名前（AuditCheckPolicy など）と入力して、［条件の確認］で作成した条件（Audit ファセットの下の「AuditCheck」）を選択し、［OK］ボタンをクリックします。

以上でポリシーの作成が完了です。

◆ ポリシーの評価

1．ポリシーの作成が完了したら、次は、ポリシー（AuditCheckPolicy）を右クリックして［評価］をクリックして、ポリシーを実行してみます。

結果は、緑のチェック マークが付き、Step 4 で作成した監査「AuditTest」が有効になっている（ポリシーを満たしている）ことを確認できます。

2．次に、監査「AuditTest」を無効へ設定してみましょう。これは、［セキュリティ］フォルダーの［監査］から［AuditTest］監査を右クリックして、［監査の無効化］をクリックします。

3．次に、もう一度、［管理］フォルダーの［ポリシー管理］からポリシー（AuditCheckPolicy）を右クリックして［評価］をクリックして、ポリシーを実行してみます。

今度は、赤のXマークが表示されて、ポリシーに違反していることを確認できます。

このようにポリシーを利用すると、監査が有効になっているかどうかをチェックするために利用することができます。せっかく監査を有効にしても、悪意のある管理者によって、監査を無効にされては、その間の監査（ログ記録）ができなくなってしまうので、ポリシーを利用して、監査が有効かどうかを定期的にチェックしておくことが重要です。

また、監査内へ作成している「サーバー監査の仕様」と「データベース監査の仕様」についても、それぞれ Server Audit Specification、Database Audit Specification ファセットが用意されているので、これらの Enabled プロパティを定期的にチェックしておくことも重要です。

◆ ポリシーの定期実行

ポリシーは、次のように設定することで、定期的に実行することが可能です。

これにより、SQL Server Agent ジョブが自動作成され、設定したスケジュールでポリシー評価が実行されるようになります。

また、ポリシーの実行履歴は、ポリシーを右クリックして、［履歴の表示］をクリックして表示することができます。