SQL Server 2012 自習書シリーズ （HTML 版）
「No.12 Analysis Services によるインメモリ BI 入門」

4.3　PowerPivot for Excel からの接続

◆ PowerPivot for Excel からの接続

次に、Analysis Services サーバー上に配置したテーブル モデルへ、PowerPivot for Excelから接続してみましょう。

1．PowerPivot for Excel から Analysis Services サーバーへアクセスするには、Excel 2010 で「PowerPivot」タブを開きます（PowerPivot for Excel をインストールすると、このタブが表示されます）。

「PowerPivot」タブの「PowerPivot ウインドウ」をクリックすると、PowerPivot ウィンドウが開きます。

2．PowerPivot ウインドウでは、次のようにツールバーの「データベース」の「Analysis Services または PowerPivot から」をクリックします。

これにより、［テーブルのインポート ウィザード］が開始されます。最初の［Microsoft SQL Server Analysis Services に接続します］ページでは、「サーバー名またはファイル名」に Analysis Services のサーバー名を入力、「データベース名」でテーブル モデルが格納されているデータベース（画面は TabularProject1）を選択し、［次へ］ボタンをクリックします。

3．次の「MDX クエリの指定」ページでは、「デザイン」ボタンをクリックして、MDX クエリ デザイナーを起動します。

4．MDX クエリ デザイナーでは、「Measures」の「受注明細」から「受注金額計」メジャー、「商品」テーブルから「商品階層」をドラッグ＆ドロップして配置します。

これで商品区分ごと、商品名ごとの受注金額を取得できます。配置後、［OK］ボタンをクリックして MDX クエリ デザイナーを閉じます。

5．「MDX クエリの指定」ページへ戻ると、GUI で設定したクエリをもとに MDX ステートメントが自動生成されていることを確認できます。

「完了」ボタンをクリックすると、データのインポートが開始されます。

「成功」と表示されれば、データのインポートが完了です。「閉じる」ボタンをクリックして、ウィザードを終了します。

6．PowerPivot ウィンドウには、次のようにインポートしたデータが表示されます。

7．列ヘッダーは、次のように任意の名前へ変更できるので、分かりやすい名前へ変更しておきます。

8．次に、リボンの「ピボット テーブル」から「ピボット テーブル」をクリックします。

9．これにより、「ピボット テーブルの作成」ダイアログが表示されるので、「新しいワークシート」を選択して、［OK］ボタンをクリックします。

10．これで、キューブから取得した区分名や商品名をもとにピボット テーブルやピボット グラフを作成していくことができます。

PowerPivot for Excel のうれしい機能は、「水平スライサー」および「垂直スライサー」です。このボックスへフィールドをドラッグ＆ドロップするだけで、簡単にスライサーを追加することができます（サイズの自動調整などを行ってくれます）。

また、PowerPivot for Excel では、テーブル モデルと同様に、既存の Excel シートや Web ページ、SQL Server データベースなど、さまざまなデータ ソースからデータをインポートすることができ、かつインポートしたデータに対してリレーションシップ（関連付け）を設定して、1つのデータ分析レポートを作成することもできます。非常にパワフルなクライアント ツールなので、ぜひ活用してみてください。

PowerPivot for Excel については、本自習書シリーズの「PowerPivot for Excel によるセルフ サービス分析」編で詳しく説明しています。