松本美穂と松本崇博が執筆した完全オリジナル SQL Server 2012 自習書シリーズの「No.12 Analysis Services によるインメモリ BI 入門」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2013年12月29日]
次に、作成したテーブル モデル(Tabular Model)を Analysis Services サーバー上に配置してみましょう。
1.Analysis Services サーバーへの配置を行うには、次のように[ビルド]メニューから[ソリューションの配置]をクリックします。
これにより、[配置]ダイアログが表示されて、進行状況が表示されます。すべての[状態]が「成功」と表示されれば、配置が完了です。確認後、[閉じる]ボタンをクリックします。
なお、配置に失敗する場合は、配置サーバーを正しく設定してあるかどうかを確認してみてください。配置サーバーの名前を確認/設定するには、プロジェクトのプロパティを開いて、[配置サーバー]の名前を Analysis Services のインスタンス名へ変更します。
2.次に、配置されたテーブル モデルを確認するために、Management Studio ツールを起動します。
3.起動後、次のように[サーバーへの接続]ダイアログが表示されたら、[サーバーの種類]で「Analysis Services」を選択して、[サーバー名]へ Analysis Services サーバーの名前(画面は MOON)を入力し、[接続]ボタンをクリックします。
4.接続が完了すると、次のように配置されたテーブル モデルを確認することができます。
プロジェクト名(今回は既定値の TabularProject1 を利用)と同じ名前のデータベースが作成されて、利用しているテーブル名が一覧されていることを確認できます。
次に、テーブル モデルのデータを Management Studio の MDX クエリ デザイナー(グラフィカルな操作で MDX クエリの実行が可能なツール)で参照してみましょう。
1.MDX クエリ デザイナーを起動するには、次のようにデータベースを右クリックして、[参照]をクリックします。
2.MDX クエリ デザイナーが表示されたら、[メタデータ]タブにメジャーやディメンションが表示されるので、「Measures」の「受注明細」を展開して、「受注金額計」をドラッグ&ドロップして配置します。
これで、受注金額の合計(2982万1530円)が表示されます。
3.次に、「商品」テーブルの「商品階層」をドラッグ&ドロップして配置します。
これで、商品ごとの受注金額が表示されるようになります。
次に、前の Step で作成したロール(Role1)で接続して、設定したセキュリティ(区分コードが 1番の商品のみにアクセス可能)が機能しているかどうかを試してみましょう。
1.MDX クエリ デザイナーでは、次のようにツールバーの[ユーザーを変更します]ボタンをクリックすれば、別のユーザーやロールでの接続を試みることができるので、これをクリックします。
[セキュリティ コンテキスト]ダイアログでは、「ロール」をチェックして、「Role1」ロールを選択し、[OK]ボタンをクリックします。
これで Role1 ロールでの接続をシミュレートできます。
2.接続完了後、「Measures」の「受注明細」を展開して、「受注金額計」をドラッグ&ドロップして配置します。
受注金額の合計が 494万9750円と表示されて、先ほどの全体合計(2982万1530円)とは異なる金額が表示されていることを確認できます。これは、区分コードが 1番の飲料区分のみの合計金額になっています。
3.次に、「商品」テーブルの「商品階層」をドラッグ&ドロップして配置します。
区分コードが 1番の飲料区分のみしか表示されないことを確認できます。
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