松本美穂と松本崇博が執筆した完全オリジナル SQL Server 2012 自習書シリーズの「No.12 Analysis Services によるインメモリ BI 入門」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2013年12月29日]
Analysis Services テーブル モデルには、Web ページ(HTML ファイル)や Excel ファイル(ワークシート)からコピーしたデータをデータ ソース(テーブル)として作成できる便利な機能があります。為替などの各種変動するデータを Web ページから取得したり、普段 Excel で利用しているデータを取得したりできるので、大変便利です。
ここでは、サンプル スクリプトにある Web ページ(県とエリア.htm ファイル)をテーブルとして作成してみましょう。
この HTML ファイルには、県のエリア(北海道や東北、関東、近畿など)を設定しています。
1.まずは、このファイルのデータを次のようにドラッグしてすべて選択して、コピーします。
2.次に、Analysis Services テーブル モデル プロジェクトへ戻って、[編集]メニューの「貼り付け」をクリックします(このボタンはクリップボードにデータがある場合にのみ有効化されて、データがない場合にはグレーアウトされています)。
これにより、[貼り付けプレビュー]ダイアログが表示されて、ペーストするデータのプレビューが表示されます。また、「先頭の行を列見出しとして使用する」をチェックすることで、先頭の行を列ヘッダーとして利用できるようになります。[テーブル名]は、「地域」など任意の名前へ変更して、[OK]ボタンをクリックします。
これで、次のようにタブが 1つ追加されて、テーブルが作成されます。
次に、貼り付けた HTML ファイル(地域テーブル)と得意先テーブルとのリレーションシップを設定します。リレーションシップを設定しない場合は、受注金額との関連性が分からないため、分析軸としては利用できないからです。
1.リレーションシップを作成するには、次のように「得意先」テーブルを開いて、「都道府県」列を右クリックして、「リレーションシップの作成」をクリックします。
[リレーションシップの作成]ダイアログでは、[テーブル]で「得意先」、[列]で「都道府県」が設定されていることを確認して、[関連する参照テーブル]で「地域」、[関連する参照列]で「ken」を設定します。
1.作成したリレーションシップおよび既存のリレーションシップは、「テーブル」メニューの「リレーションシップの管理」ボタンから確認することができます。
1.次に、ツールバーの[Excel で分析]ボタンをクリックして、Excel のピボット テーブルを起動します。
2.ピボット テーブルには、「地域」(HTML ファイルからコピーした都道府県エリア情報)の「area」と「ken」を行ラベル、「受注金額計」を Σ値、「年階層」を列ラベルへ配置します。
都道府県のエリア(関東や近畿、九州、四国など)ごとにデータ分析が行えるようになったことを確認できます。このように Analysis Services テーブル モデルでは、Web ページのデータを基にテーブルを簡単に作成できるので、データベース内に存在しない分析軸でも簡単に分析ができるようになります(今回の NorthwindJ データベースには、都道府県のエリアの情報が格納されているテーブルは存在していません)。
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