松本美穂と松本崇博が執筆した完全オリジナル SQL Server 2012 自習書シリーズの「No.12 Analysis Services によるインメモリ BI 入門」の HTML 版です。 日本マイクロソフトさんの Web サイトで Word または PDF 形式でダウンロードできますが、今回、HTML 版として公開する許可をいただきましたので、ここに掲載いたします。[2013年12月29日]
Analysis Services には、「多次元およびデータ マイニング モード」(以降、多次元モードと記載)と「表形式モード」(Tabular Mode:以降、テーブル モードと記載)の 2種類の動作モードがあり、Analysis Services のインストール時に、次のように選択できます。
テーブル モード(表形式モード)は、インメモリで動作する高速な処理エンジンとして、SQL Server 2012 から提供された新しい動作モードです。
Analysis Services のモデル構造は、「BI Semantic Model」(BISM)と呼ばれ、動作モードによって、モデル構造が異なります。
テーブル モードの場合のモデル構造が「テーブル モデル」(Tabular Model)、多次元モードの場合のモデル構造が「多次元モデル」(以前のバージョンでは UDM:Unified Dimensional Model、統合ディメンショナル モデルと呼ばれていたモデル)です。この 2つのモデルを総称して、「BI Semantic Model」と呼んでいます。
多次元モードの主な特徴は、次のとおりです。
多次元モードは、10年以上前から提供されている成熟した技術であり、多くの導入実績があるのが特徴です。多次元モードについては、本自習書シリーズの「Analysis Services 多次元モデル入門・応用」編で説明しているので、こちらもぜひご覧いただければと思います。
テーブル モード(Tabular Mode)の主な特徴は、次のとおりです。
テーブル モードは、SQL Server 2012 からの新しい技術ですが、今後導入がどんどん増えていくことが予想される高速な処理エンジンです。テーブル モードは、インメモリで動作するのが一番の特徴で、これによって多次元モデルよりも高速な動作が可能です。
本自習書では、このテーブル モードの基本的な利用方法について説明します。
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